本日はWelfeedの注力製品であるEyeware Gazesenseがバージョンアップしたため紹介させていただきます。
まず最初にベンダーのEyeware Tech社のご紹介から...
Eyeware Tech社はスイスに本社を置くソフトウェアベンダーで、メガネやゴーグル・専用カメラなどを使わない裸眼アイトラッキング(視線追跡)のリーディングカンパニーです。Gazesenseという商用のアイトラッキングソフトウェアを作っています。その他、iPhoneのフロントカメラを使用してアイトラッキングを行うBeamというiPhoneアプリもありますが、それについてはまた次回にご説明致します。
今回リリースされたのはGazesense Ver3になります。今バージョンは非常に重要な機能追加が行われ、また精度、追従性も格段に上がりました。
主な追加機能は以下になります。
・マスク対応
以前のバージョンではあまり反応しなかった、マスクを装着した顔に対応しました。
・赤外線(暗視)モード対応
推奨カメラであるIntel Realsense D415の赤外線モジュールを使用することが可能になりました。これにより、照明や屋外での逆光、夜間、サングラス装着など今までのGazesenseでは取得が難しい環境でのアイトラッキングを実現することが可能になりました。
・対応カメラの拡充
Intel Realsense(標準/赤外線)の他、Azure Kinect(標準/赤外線)、Meerecompany、Orbbec Astra、Vzense(標準/赤外線)に対応しました。またノートPCの正面についている標準RGBカメラにも対応しました。
・使用用途別の最適化プリセット
PC使用中、自動車などを運転/操縦中、小売店などの商品棚の3つの最適化プリセットが用意されるようになりました。対象者とカメラの間隔設定が自動で調整され、Desktopがもっともカメラに対象者が近く、次いでAutomotive、Retailの順に対象者との距離が遠くなっていく設定になっています。正しいプリセットを選ぶことにより精度や追従性をさらに高めることが可能になります。
・精度、追従性の向上
今回、実際に弊社の検証環境で試したところ、カメラをオンにした直後からしっかり視線を捉え、早い動きでの追従性も格段にスムーズになりました。また赤外線対応カメラを利用すると真っ暗な環境や逆光がキツい環境でも問題なくアイトラッキングを行うことが可能でした。
対象者に全く不自然さを感じさせず、運転/操縦にも影響を与えず、また不特定の対象者のアイトラッキングが可能になる裸眼アイトラッキングですが、これまではデバイス装着型の追従性には一歩及ばない形でした。ですが、今回の新バージョンの登場によりデバイス型アイトラッキングでは実現が難しかった様々な分野での視線データ活用が実現できるようになると思われます。
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